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絵が上達しない理由を監督や総作監、美術監督さんなどいろんな人に聞いてみました。上達しない理由を知れば上達するための方法がわかります!
もくじ
アニメーション現場における上手い絵と下手な絵
まずはアニメーション現場ではどんな絵がうまいかを説明しておきます。
アニメーションは、ご存じのとおり、動きのある絵を描いていかないといけません。なので、キャラが似ている、似ていないはもちろんのこと、
- カメラで切り取った構図としてかっこいい
- 動きがかっこいい
- 演出がかっこいい
これらが重要になってきます。
僕ら制作の観点からいうと、うまいアニメーターさんでも、この人は画面がいいとか、アクションがかっこいいとかいろいろあるわけです。
逆に下手な人だと、キャラは似ていないわ動きも適当だわパースに乗っていないわで大変なことになります。そのうえ作業が遅かったら、よっぽどのことがない限り次の仕事を頼むことはありません。
そして、アニメーション現場においても、なかなか上達しない人がいます。毎日仕事で描いているにもかかわらずです。
絵が上達しない主な理由はこれ
- 完成させない
- 基礎が足りない
- 新しいことにチャレンジしない
- 引き出しが足りない
完成させない
一番言われる、絵が上達しない理由はこれです。イラストレーターさんとか他のかたのブログでも言ってらっしゃいますね。
アニメーターの現場において、絵を完成させないってあり得るのか疑問に思う方もいらっしゃると思いますが、あるんです。総作監さんでもあります。
アニメーターの場合の絵を完成させるというのは「1本の線にまとめる」ということです。線画で1~2本の線ぐらいまで描いて、”雰囲気かっこいい”は結構ありますが、それを1本の線にしてみるとバランスが崩れていることが多々あります。
この問題は大きいです。
では一般の方たちの場合はどうでしょうか?
毎回同じようなところで躓いて、その先を描かないで別のものを新しく描き始める・・・そうするとまた同じようなところで躓いて・・・経験ないですか?僕はよくあります(笑)
そこから無理やりにでも完成させると、下手だということが浮き彫りになってつらいですが、完成させないとその先へはいけません。完成させて、「ここをもっとこうしたらいいな」という反省と改善点を見つけていかないといけないのです。
せめて練習段階でも1本の線にまとめるまではやってみましょう。
基礎が足りない
アニメーターの現場においてこんなことがあるのかお思いでしょうがあるんです。
キャラが似ていないだけでなく、バランスが崩れていたりパースに乗っていなかったり。影つけもめちゃくちゃだったり。
アニメーターは名乗るのが自由なので、ちょっと作画スタジオに入ってすぐ抜けてフリーのアニメーターを名乗っている人にたまにあります。
その人たちも依頼された分はなんとかこなすけど、それ以上自分で練習したりはしません。途中でバックレる人もいますし。
やはり基礎は大切です。
キャラクターだったら、骨格や筋肉、脂肪の付き方。パース感に影のつけ方。カメラのレンズの意識。背景作業の人も、空気感・遠近感がまるで出せない人もいます。
独学でイラストを描いている方も、「なんか最近のびなやんでいるなぁ」と感じたら、いったん基礎をガッツリ学んでみることをお勧めします。
新しいことにチャレンジしない
これはイラストに限らず、何かスキルを身に着けていく過程でよくあることです。
例えばギターなんかも、毎日練習はしているふうだけど、実態は弾けるようになった曲をただ弾いているだけとか。
イラストでも得意なキャラばかり描いたり、同じポージングだったり、よく分析してみると毎回左向きのキャラだったり・・・意外と気づきにくいんですよね。
女性男性、年齢、動物、ポージング、昼、夜、室内、屋外、作画エフェクト・・・
今描けるものだけでなく、新しいことにも挑戦していきましょう!
引き出しが足りない
アニメの監督やプロデューサーと打ち合わせをするとき、「この場面はあの作品のあんな感じにしたい」という表現はよく出てきます。誰しも、それが1枚のイラストにしろ、参考になる構図が存在します。それは今まで見てきた、映像や経験などから出てくるのです。
「Lo作業が遅い人は、そういった引き出しが足りないから何を描いていいかわからなくて迷う」これは監督兼アニメーターの西澤さんの言葉です。
実写にしろアニメにしろ、イラストにしろ写真にしろ、日ごろからインプットする習慣は持っておいたほうがいいですね。
趣味でイラストを描いている人も、ある程度描けるようになったけど伸び悩んでいるといった悩みを抱えているなら、一度インプットの作業に時間を使うと突破口が見えてくるかもしれません。
絵を上達させるために必要なこと
さて、ここまで絵がうまくならない原因について、いろんな人と話したことをまとめてきました。これらを踏まえながら考えると絵を上達させるために必要なことは
- 最後まで完成させる
- 基礎を学びなおす
- いろんな構図を描いてみる
- インプットする
です。
模写、デッサンでベースのスキルをアップさせながら、いろん作品を見てみましょう!
アニメーターになれば作監さんが赤ペン先生してくれる
もしある程度描けるようになっているのなら、一度作画スタジオの門をたたいてみるのもいいでしょう。
自分が書いた原画に、作監さんや監督さんが修正を入れてくれるので、学ぶ意思があるならここほど都合のいいところはないと思います。お金ももらえますし(笑)
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